我が子を本好きな子に育てたい!と願う親は多いでしょう。
最近では、誕生祝いにファーストブックのプレゼントも増えていますし、0歳から読める絵本なども出版されています。
まるで世の中、子どもには本を読ませなきゃいけない!という風潮が高まりつつあるような気がします。
もちろん、絵本をはじめ、いろいろな本を読むことで、子どもの知識や感性を豊かにする効果があります。
集中力や想像力、活字慣れするなど、読書好きな子どもにはメリットが山ほどあります。
ただし、それは子ども自身が本当に楽しんで本に触れている時だけ。
無理に読み聞かせたり、興味のない本を与えたりするのはお金と時間と労力のムダかもしれません…。
そんなことにならないように!親子で充実した読書タイムが持てる工夫を紹介したいと思います。
2歳児が絵本を読まない原因は?
絵本を見る気分ではない
親の都合や気分で、読み聞かせタイムを設定していませんか?
子どもが絵本を持ってきたときに読む、絵本を手にしている時に「読もうか?」と尋ねてから読むなど、子ども主体の読書タイムを設けましょう。
他に気になるものがある
部屋のあちこちにオモチャが散らかっていたり、テレビやラジオがついていたりしていませんか?
絵本の世界に入り込むために、余計な情報が五感から取り入れないように気配りすることも必要です。
内容が年齢に合っていない
本に提示されている対象年齢は、あくまでも目安です。
実年齢より幼い内容の絵本でも、子どもが好きなものなら何度でも読み聞かせしてあげてください。
絵本が身近にない
子どもが、いつでも手の届く所に絵本はありますか?
敗れたり汚れたりするのが嫌で、手の届かない所に置いていたりしませんか。
本に親しみ、好きになるには、読み聞かせだけではなく、絵を見たり、紙に触れたり、並べたり…いろいろな関わり方があります。
まずは絵本自体に興味を持たせましょう。
家族はみんな本好きですか?
そもそも、親に読書の習慣がないのに、突然、読み聞かせをしても説得力に欠けますよね。
親が新聞や本を読んでいる姿を「当たり前」のように見せてあげてください。
親の真似をして読むふりからスタートしても構いません。
まずは、自らが良いお手本となりましょう。
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2歳児が絵本を聞いてくれない場合の対処法
本屋や図書館で、自分で本を選ばせる
親から与えられた本よりも、この本は自分で選んだ!決めた!ということだけで満足感が得られるようです。
ちょっと大人になったような気分を味わっているんでしょうね。
それでも自分が選んだ本にも関わらず、すぐに飽きてしまう場合もあります。
そのあたりは覚悟の上、選書させてあげてください。
主人公の名前を子どもや家族の名前に変えたりする
登場人物を身近な人に置き換えるだけで、ぐっと本の内容を身近に感じる場合もあります。
「今日は誰にする?」など、日替わりにすれば、何度も同じ絵本を楽しめます。
絵本ではありませんが、親が簡単な物語を作ってお話を聞かせるというのも、お話に興味を持たせる一つの手として使えますよ。
声色を変えたり、テンポを変えて読んだりする
まず、絵本を読み聞かせするのに声の抑揚は必須ですね。
その他にも、役柄ごとに声色を変えたり、読むスピードを早くしたり遅くしたりするなど、読み方に変化をつけると面白がります。
また、いろいろな方言で読むのも楽しめますよ。
図鑑など、絵を見るだけにする
絵本の内容をまだ理解するのが難しい場合や、興味がない場合などは、無理して読み聞かせしても逆効果かもしれません。
絵や写真を指差ししながら、「この中でどれが一番すき?」「赤いものを探して!」など問題を出したり、出させたりしながら本を楽しむという方法もあります。
絵本タイムをつくる
おやすみ前の読書タイムはお勧めです。
子どもの気持ちが落ちついたり、本を読んだら寝るという習慣が身につきやすいからです。
日中、家事や仕事に追われて、きちんと子どもと向き合えていないなぁ…と感じておれられ方には、この読書タイムでしっかりスキンシップを取ってくださいね。
子どもにとっても大好きな時間になるでしょう。
「読んで」と逆にお願いする
絵本にかかれた文字の通り読めなくても構いません。
子どもの勝手な空想でお話をつくって読み聞かせをしてくれるかもしれません。
親にお願いされると得意気になってでもない読んでくれるでしょう。
聞かないときは潔く止める
「聞いてくれない=聞きたい気分ではない」と受け止めましょう。
無理強いすると、親子で疲れてしまいます。
読み聞かせが嫌いになってしまっては、元も子もありませんので。
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こんな場合はどうしたらいい?
興味のあるページしか読まない
興味のあるページしか読まないという場合は、本当にその場面が大好きなんでしょうね。
得心するまでそのページを読み深めてあげましょう。
大人にはわからない、子どもの理解と想像力でそのページを堪能しているはずです。
そっと見守ってあげましょう。
子どもにそのページを読ませてみたり、どうしてこのページが気に入ったのかを聞いてみたりするのも良いかもしれませんね。
読んでいる途中でページをめくる
読んでいる途中でページをめくるのは、読み聞かせに飽きてきた場合や、内容がもうわかっているので早送りして楽しんでいる場合があると思います。
子どもが楽しそうにしているのであれば、嫌な顔はしないでつきあってあげましょう。
ちなみに、指先を使ってページをめくる動作は、指先の巧緻性を高めるトレーニングにもなりますよ。
読み始めてすぐに他の絵本を差し出すなどして落ち着いて聞いてくれない
とっかえひっかえ本を持ってくるのは、本を読んで欲しいというより、相手して(遊んで)欲しいという気持ちの表れでしょうか。
この場合は無理に読み聞かせを続けるよりも、本をつかって遊ぶくらいの心持ちで関わってあげられると良いですね。切り替えも大切です。
いずれにせよ「読まなくちゃ!」と親の方が力みすぎないことが大事です。
「読んであげたい」と思うのは親の一方的な気持ちであって、子どもがそれに応じてくれるかどうかなんて、子どもにもその時々の気持ちがあります。
まずは子どもの気持ちを優先!
せっかく読んであげているのに聞いてくれない!といって落胆したり、腹を立てたりするのは…ちょっと大人気ないですよね?
いつまで経っても赤ちゃん絵本ばかりで長めの文章の絵本を聞いてくれない場合は?
まだ、長めの文章を理解する段階まで、興味関心が追いついていないのでしょう。
対象年齢などに惑わされず、目の前のお子さんの興味関心に合わせた選書をしてあげてください。
まだこの頃は、絵本の内容よりもまず、本を好きになることを優先してあげましょう。
また、赤ちゃん向けの簡単な絵本には、それなりの良さもあります。色彩や画面の構成、ことばのリズムなど、視覚や聴覚から得られる刺激もあります。
レベルが低いからムダとは考えずに、むしろ「絵本が好きなんだね」「よく絵本を読むね」など、絵本に触れている子どもをプラスに捉え、それを言葉にして伝えてあげましょう。
その言葉が暗示となって、子どもは「自分は絵本が好きなんだ!」と刷り込まれ、結果的に本当の本好きになっていくでしょう。
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2歳のお子さんに絵本を選ぶ際のポイント
ページ数の少ないもの
そもそも、子どもの集中力はそんなに持続しません。
短いお話を、いくつも用意してあげるとよいでしょう。
絵本をパラパラめくるだけ、すぐに違う本を読もうとするなど、落ち着きがない行動をとったとしても、それだけ絵本に興味を持ってくれたんだ!と良い方向に解釈しましょう。
くり返し言葉や擬音語など、覚えやすいもの
読み聞かせのときに、子どもが一緒に声を出して読めるものがお勧めです。
絵本の中の言葉を覚えると、より一層その絵本に親しみを感じ、これなら自分も読める!
という自信をつけてあげることにもなります。
「最初のページはなんて書いていた?」「次のページは?」など確認しながら読むと、記憶にも残りやすくなります。
図鑑など眺めるだけでも楽しめるもの
とにかく「本」に親しむことが先決!
大好きなキャラクターの大図鑑なども、どんどん見せてあげましょう。
我が子の話ですが、図鑑を見ながら勝手にカタカナを覚えたり、いくつものキャラクターの名前を覚えたり(記憶力を強化します)…思わぬところで得るものがたくさんありました。
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まとめ
子どもが絵本を読まない、読み聞かせをしても聞いてくれないからといって、落胆することも諦めることもありません。
子どもによっては、幼稚園などで先生に読んでもらうのをきっかけに本に興味をもつ子や、学校に通うようになってから徐々に本に親しむ子もいます。
焦らず、諦めず、長期戦で子どもを本好きに育てていきましょう。
子ども主体の読書タイムを大切にし、まずは本を好きになってもらうことからスタートすると良いですね。
そして、少しずつ読書習慣を身に付けてあげましょう。
たとえ時間はかかっても慌てずに、是非、お子さんに本の良さ・楽しさ・素晴らしさを感じさせてあげてください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。